靴の戯れ言

こうべくつ家で作られる革靴やイベント、靴教室について

2022-01-01から1年間の記事一覧

一枚革のスリッポン

もともとは1枚の楕円形の革。 そこの真ん中に切り込みを入れ。 木型に被せ、吊り込んでいく。 つま先から徐々に釣り込んでいったら、 踵がずいぶん余ってしまって… どうしようかと考えあぐね。 折り畳んだら、見たこともない踵の形になった。 普通の職人さ…

15周年祭のイメージフォト

『 始まりのつづき展 』@ こうべくつ家 2022年4月30日(土)から5月8日(日) 11時から18時 *5月6日(金)は店休日 兵庫県神戸市須磨区須磨浦通5-5-24-1F お問い合わせはこちら こうべくつ家15周年の展示・受注会を神戸の工房で…

靴作家のビスポークシューズ

西成製靴塾のクラファンに参戦中です。 出展中の商品は、靴作家のビスポークシューズ。 デザインを話し合い。 木型を、履く人の足に合うように作り。 製法や素材を吟味します。 結果。 世界に一つだけの、 何年も、何十年も履きながら 使い手とともに育つ、…

胸が躍る

子供の頃に自転車を分解して、 訳もわからず組み直して、ペダルを漕いだら ことごとくチェーンが外れて、散々な目にあった。 懲りずに何度かやってたら。 なんとかちゃんと、走れるようになった。 そしたらもっと直したくなり カリカリと音を立てている母親…

靴が靴と呼ばれる前のそれ

行き交う人並みに。 目の前を通り過ぎる人。 誰か気づいてくれ! 心で叫びながら、道端で靴を作る日々。 どうしてみんな、 興味を示してくれないんだろう。 ちくしょう、今に見てろよと。 かれこれ10数年前。 この悔しい思いが 私に ”kaza-ana” を作らせまし…

とびっきりの靴で

コロナがやってきて なかなか外出できないんだけど たまに出かける時くらいは とびっきりの靴を履いて歩きたい と。 オーダーいただいたのはザンパノ。 内羽根式のウィングチップ・ブーツです。 つま先の、大きく緩やかなウィングや 足首の前から踵に向かう…

15周年

2007年5月3日。 ゴールデンウィークの渋滞に巻き込まれながら、仲間と共に運び込んだミシン。 住居兼工房。 古い2階建ての民家から こうべくつ家 は始まりました。 神戸のな、 家みたいなところで靴つくっとうからな、 こうべくつ家 にしとけ。 と。 …

まだまだ、終わっちゃいないんだ

これがジャストサイズってことか。 足の甲全部に靴が触っていて気持ちいい! と。 昨年、木型をカスタムし、自分の足にぴったりな木型を作ることができる、 ラストカスタマイズというサービスを開始したところ、大変多くのお客様に満足いただいています。 そ…

自分の靴は自分で作る 〜こうべくつ家の靴教室〜

巷の靴にお気に入りのものが見つからなかったり。 好きでよく履いていた靴が使えなくなって、買いに行ったらもう売ってなかったり。 そしたらどうする?ってなって。 じゃあ作るかって。 誰かが作った靴を履くのではなく。 自分で作った靴を履く。 自分の靴…

つなぐ、西成製靴塾のクラウドファンディング

入塾希望者が少なくて・・・とか。 今期は定員割れで授業ができなくなりました・・・とか。 いろいろ大変そうで。 何か力になれないかなと悶々していました。 そしてようやく、その時が来たのです。 我が学舎である西成製靴塾(@nishinari-seika)がクラウドフ…

手仕事のチカラ vol.2

何年も、何十年も。 リペアを繰り返しながら表情を変え。 使い手とともに成長していく革靴。 それらが生まれる靴工房よりお送りするイベント。 先日、vol.1を無事終えることができました。 このコロナ禍にも関わらずご来店いただきました皆様。 本当にありが…

心躍る、碧の靴

吸い込まれそうな青の革が入荷。 それを BUILD #003 のスリッポンサンダルに。 内側の見せるスリット。 そこから覗かすのは、何色の靴下? それとも素足? “合わせる服” とか。 部屋のクローゼットをひっくり返してみたり。 ”履いていく場所” とか。 いろい…

”生きる” の意味を手繰り寄せる革

□”生きる” の意味を手繰り寄せる革 田畑を荒らした動物を害獣と呼び、毎年多くの野生獣がその命を落とします。 その数は年々増え、農家にとっても、動物にとっても ”よくない” 状況が跡を断ちません。 私たちが生きるために、山を開き。 家を作り、田畑を耕…

4月の教室スケジュールと、実施時間変更のお知らせ

□4月の教室スケジュールと、実施時間変更のお知らせ こうべくつ家の靴教室 4月のスケジュールをHPにて更新いたしました。 *60日先までご予約が可能です。 見学や各種ご予約は以下URLにて。 https://www.kutsuya-koubou.com/workshop/ws_index.html また…

手仕事のチカラ @ こうべくつ家

2月5日からは、工房にて受注会が始まります。 1枚の革から靴へ。 靴の生まれる場所で、その空気を感じながら。 その靴を。 どのように使い。 どのように合わせ。 どのように育てるのか。 ゆったり流れる時間とともに 靴や革、そして足について じっくりお…

東京、ありがとうございました

先日、東京・神楽坂インタレストでの受注会が無事終了いたしました。 お馴染みの方も、初めてお会いした方も。 ご来店いただきました皆様、本当にありがとうございました。 今回も。 皆様の思いのこもったオーダーをいただきました。 1足、1足。 求められ…

靴と大道芸人とゴロウさん

ゴロウさんは大道芸人だ。 でっかい太鼓を背中に背負い、口にはハーモニカ。 きっと足にはタンバリンなんかが付いていて、賑やかな演奏を繰り広げるのだ。 背は高く、強面なくせに。 根は優しく、礼儀正しい。 人間味たっぷりなゴロウさんがみんなとても大好…

深く吸い込まれそうな、ブルーの向こう

ネイビーの靴を作りたいんです。 そういってお問い合わせいただいた、まさにその時。 私は偶然にも、それを持っていました。 深く吸い込まれそうなブルーのプルアップ・レザー。 自然なシボがその美しさを引き立たせていました。 そして出来上がったのが本作…

自分の靴を自分で作る

「1日で作る靴教室」で作る靴は BUILD 004 というデザイン。 限りなくシンプルでありながら、どこかクラフト感も漂う革靴を目指しました。 教室で作る靴といっても、手抜きはなし。 その証に工房やオンラインストアでは、製品として販売しています。 教室は…

手仕事で紡ぐ、アンビバレンスな革靴

つんととんがった、つま先の形をいかしたくって、できるだけ線のないデザインを目指しました。 結果、足をつつむように1枚の革が全体を覆うこととなりました。 また外側のくるぶしの下あたりには、ゴムが遠慮しながら顔を覗かせています。 シンプルな中に、…

路地裏の靴作家 vol.19 @ 神楽坂インタレスト

『 路地裏の靴作家 vol.19 』 2022年1月22日(土)-1月30日(日) 12:00 - 18:00 神楽坂インタレスト @interest_kagurazaka 東京都新宿区袋町2 鈴木ビル1ーA https://interest-kagurazaka.jp *1月29日、30日は靴作家・森田圭一…

高知・ありがとうございました

先日高知での受注会が終了いたしました。 毎年恒例となった年始、高知での受注会。 今回はタイトルを「 Re:Think 」と一新しました。 改めて ”選ぶこと” と “使うこと” をお客様と共に考え、 ワクワクと何十年も使い続けられる革靴選びをと、思いを込めまし…

育てる革靴

オーダー靴。 お客様の思いおもいの色や素材で作られた、世界で一つだけの革靴は、 納品させていただいたその時が「はじまり」です。 オーナー様の手に渡ったそれは、 日々の暮らしの中で、様々な表情へと変化していきます。 何年も、何十年も 使い手と共に…

プレゼント 〜1日で作る革靴の教室〜

12月某日。 とある女性が「1日教室」に参加されました。 作ったサイズは26.5センチ。 旦那にね、クリスマスプレゼントを作ろうとおもって。 色、素材を決め。 アッパーを組み立て。 それを木型に沿わせ吊り込み。 ソールを貼り付けます。 製作中の雑…

高知、東京、兵庫、各地受注会のお知らせ

明けましておめでとうございます。 今年もよろしくお願いいたします。 2022年。 今年こそは様々な場所で受注会ができればいいなと切に感じております。 ひとまずは直近の高知、東京、神戸。 お近くにお越しの際は是非お立ち寄りください。 よろしくお願…