靴の戯れ言

こうべくつ家で作られる革靴やイベント、靴教室について

命のカケラ

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kokochi sun3|OTO

 

現代画家・伊吹拓氏 とのコラボレーションで産まれた靴。

お客様にいただいたお題は「琥珀に包まれたような」

 

足元にボリュームが出るようにと、靴のコバ(ソール)は張りだし気味に。

真っ白な無垢の革を使用した靴を、伊吹氏に託しました。

 

数ヶ月後。

届いた箱の封を解きながら、油彩の香りに心が躍ります。

そして実物を手に取ると、全身の血がぐるぐると身体中を駆け巡るのです。

まるで生きているかのような目の前の靴。

伊吹氏の”命のカケラ”がそこにあるような。

 

オーナー様は20代の男性。

とある夢に邁進している青年。

 

オーダーの際。

その深くを知り、それを伊吹氏にも伝えました。

 

がんばれ。

がんばれ。

 

靴に宿った伊吹氏の”命のカケラ”が、そこに宿っているように見えたのは錯覚でしょうか。

いえ、きっと。

 

 

文:靴作家・森田圭一

 

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