ゴロウさんは大道芸人だ。
でっかい太鼓を背中に背負い、口にはハーモニカ。
きっと足にはタンバリンなんかが付いていて、賑やかな演奏を繰り広げるのだ。
背は高く、強面なくせに。
根は優しく、礼儀正しい。
人間味たっぷりなゴロウさんがみんなとても大好きだ。
そんなゴロウさんは私の靴を履いてくれている。
それも相当履いてくれている。
ステージでも、プライベートでも。
あらゆるところで履き続け、私の元に修理に戻ってくる頃には、えらいことになっていることが少なからずある。
豪快。
その言葉がしっくりくる履き方で。
ここまでくると、こちらもワクワクとしてきて、新品みたいにして返してやろう。
と企むのだ。
ゴロウさんとは頻回に会うわけではない。
でも、このように”モノ”をとおし、”ヒト”に触れ、心が暖かくなる。
会わない時間を”モノ”が埋めてくれる。
人の心の片隅を”ツン”とつつくような。
そんな暖かなモノづくりをしたいと思った。
ゴロウさんとの出会いの場所。
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